【ネタバレ感想】『方舟』(夕木春央)|やられた!世界が反転するような衝撃のラスト

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こんにちは、はな(@hanahackpq)です。

「この衝撃は一生もの。」という帯に惹かれ、『方舟』(夕木春央)を読みました。

「最後、どんな衝撃が待っているんだろう・・・!」と、とにかくページをめくる手が止まらない!

ずっとワクワクさせられる物語でした。

衝撃のラストについては…さすがに予想できなかった、やられました。

この記事では、『方舟』の感想をネタバレありでご紹介します!

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『方舟』作品情報

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極限状況での謎解きを楽しんだ読者に驚きの〈真相〉が襲いかかる。

友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。
いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。
生贄には、その犯人がなるべきだ。――犯人以外の全員が、そう思った。

講談社HP『方舟』より引用
タイトル『方舟』
著者夕木春央
ページ数416ページ(文庫版)
初版発売日2022年9月8日

感想|世界が反転するような衝撃のラスト

『方舟』のネタバレを多く含みますのでご注意ください!

『方舟』、なんといっても臨場感がすごい。

友人と遊び半分で向かった地下建築、そもそも到着までに思いのほか時間がかかって、地下建築に到着する前に既に不穏な空気感。

時間も遅くなり、地下建築で一夜を明かそうということになりますが、そこで突如起こる地震。ふさがれた入口。

ここから脱出するためには、誰か1人が犠牲になるしかない!!

…と、これがそもそもミスリードな訳です。気付くか~~?!

そんな状況の中、地下建築にみんなを案内した裕哉が殺される。

裕哉の殺人については「この殺人の正当な動機なんて存在するのか?!だってタイミング意味分からないじゃん…?」と、登場人物たちとともに私も混乱しました。

と、そんなこんなで読んでいくと、さやかが殺され、矢崎(父)も殺される。

しかもさやかは殺された後に首を切られているという。

いや、もはや動機がどうとかより、犯人サイコパスじゃん!それかカルト宗教?なんて思っていました。

そしてまた、首のあたりの描写が妙に生々しくてエグいんですよね。

地下の水の中に沈むさやかの首を想像して、寒気がしました。

文庫本で400ページだと、普通か普通よりも少し長いくらいでしょうか?

物語の密度はしっかり濃いのに、続きが気になって、もはや短編くらいの軽さで読めてしまいました。

はな

私は本を寝る前に読むことにしていて、1週間くらいかけて読んだので、日中も「早く続きが読みたい…」と禁断症状を起こしていました(笑)

そして訪れる衝撃のラスト。

推理を披露した翔太郎、有栖川有栖さんの解説にもありましたが、まさに「ここまでコケにされた探偵はいない」です。

確かに翔太郎の推理は、最低限筋は通っているけど、もはや後付けでは?というくらい荒く、「まさかこれで終わらないよね?」と思いながら読んでいました。

だけど翔太郎の推理をあっさり認めた麻衣に、彼女の行動にはどんな裏があるんだ、とさらに物語への興味が加速。

そして物語は終局へと向かっていきます。

そのラストこそが、世界が反転するような衝撃でした。

まさか、埋まっていたのは出入り口の方で、埋まっていなかったのが非常口だったなんて。

たしかに、思い返せば麻衣は一番嫌な死に方を「溺死」と言っていました。

それに、方舟って、乗ってる人が生き残るんじゃん…

もうここから超伏線だったんだ…。

そもそもこんな状況だからと言って、すぐに判断して殺人まで犯してしまう麻衣は明らかに元からちょっとサイコパスではありますが(笑)

麻衣以外のみんなの悲鳴で幕を引く終わり方は、なんとも嫌な感じで、ずっと忘れられません。

とても面白かったです。

まとめ

この記事では、『方舟』(夕木春央)の感想をネタバレありでご紹介しました!

ネットで今作のレビューを見ていても、読書好きの方、読書が久しぶりの方問わず、ページをめくる手が止まらないという声が多くありました!

すごく分かります。とてつもなく本を読むのが遅い(400ページの文庫本でも1ヶ月ほどかかる)私が、今作は1週間以内で読めてしまいました。

続編らしいと耳にした『十戒』も読んでみようと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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