画像引用元:映画『はるヲうるひと』公式Twitterより
こんにちは、はな(@hanahackpq)です。
2021年6月4日公開の映画『はるヲうるひと』を鑑賞しました!
佐藤二朗が原作・脚本・監督を手掛け、山田孝之や仲里依紗といった豪華な俳優陣が出演しているということで、ものすごい熱量の作品になるのでは、と期待していました。
それでは『はるヲうるひと』の作品情報と感想を紹介します!
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『はるヲうるひと』作品情報
ある置屋にその「三兄妹」はいた。長男の哲雄は店を仕切り、その凶暴凶悪な性格で恐れられている。次男の得太は哲雄にこびへつらい、子分のようにしたがっている。長女のいぶきは、長年の持病を患い床に伏してる。ここで働く4人の個性的な遊女たちは、哲雄に支配され、得太をバカにして、いぶきに嫉妬していた。女を売る家で唯一女を売らず、それどころか優遇された箱入り娘。しかも、いぶきはだれよりも美しかった。その美しいいぶきを幼少から見守り寄り添う得太であった…
映画『はるヲうるひと』公式ホームページより
監督 | 佐藤二郎 |
主演 | 佐藤二郎、山田孝之、仲里依紗ほか |
公開日 | 2021年6月4日 |
上映時間 | 113分 |
感想:私が今作に感じたサムさの理由
今作では、自分の中の虚ろな感情を誤魔化し、必死に生きていく人間たちが描かれていました。
「それでも笑え」という言葉はつまり「それでも生きていけ」という言葉のように感じられました。
私は、そんな今作の熱量に全くついていけませんでした。
熱いのと重いのは伝わってくるけど、なんかサムい・・・
私が今作に感じるサムさの理由は何なのか、考えてみました。
1. セリフの不自然さ
今作、全体を通して、セリフが不自然に感じました。
言わされているような感じが伝わってきて、世界観に入り込めませんでした。
世界観に入り込めないことで、キャラクターにも感情移入出来ず、時折みせる徳太の悔しさ、口を何かでおさえて叫ぶような表現を見ても「ほ~、、(ちょっと引き気味)」というリアクションになってしまいました。
その違和感は最後のどんでん返しにも繋がる部分であり、初見で理解しきれなくて当然なのかもしれませんが、その違和感さえも魅力的に感じさせてほしかったです。
2. 人物の書き分けができていない
セリフの不自然さにもつながる部分かと思いますが、今作のすべての登場人物の人格が同じであるように感じられました。
明らかに同じ脚本家によって生み出されたキャラクターという印象を受け、リアリティーが薄かったです。
鬱々とした世界観を表現したいという意図があったとしても、その中で生きている人間に個性はあるべきだと思います。
3. 重い空気感のわりに伝わってくるものが少ない
ここに書くすべてが私個人の感じ方であるということはご了承いただきたいのですが、なにぶん、何も伝わってこない。
私が世界観に入り込めないからなのか、それともこの映画にそこまで伝えたいものはないのか…
もし伝えたいものがしっかりあったのであれば、哲雄のお母さんの髪の毛にあんな分かりやすいカツラを使うのはやめてほしいし、哲雄が家族写真を落とした時「みるな、けがれる」という中二病みたいなセリフは使わないでほしい。
言い出したらきりがないけど、違和感とつっこみどころが多かったです。
ストーリーに関しても、妻と妾の心中、それに伴う父親の自殺、それを何十年も黙っている徳太、すべてに共感できず。
もしかしたら、舞台で演者の熱量を感じてこそ、心に刺さる作品であって、映画向きの作品ではなかったのかな、と感じました。
まとめ:この作品が合う人・合わない人
この作品が合うのは「佐藤二郎が好きな人」「舞台が好きな人」、この作品が合わないのは「映画にリアルな何かを求める人」だと感じました。
リアルな何かというのは、作りこまれていて引き込まれる世界観だったり、自分の心に刺さる言葉だったり、自分の感情を動かしてくれるようなものという意味です。
少なくとも私は、今作からは心は動かされず…
しかしながら、佐藤二郎が監督として表現したいものはひしひしと伝わってくる作品でした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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ひとことで言うと、私は今作が苦手でした…そこで、なぜ苦手だったのかも考えてみました!