【感想】映画『メランコリック』シュールな世界観で繰り広げられる普通で最高な青春映画

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こんにちは、はな(@hanahackpq)です。

公開からずっと気になっていた、映画『メランコリック』をようやく鑑賞しました!

設定と空気感、予告編から漂う大当り感は間違いなかったです。

それでは、あらすじ・キャストからご紹介します。

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あらすじ・キャスト

名門大学を卒業後、うだつの上がらぬ生活を送っていた主人公・和彦。ある夜たまたま訪れた銭湯で高校の同級生・百合と出会ったのをきっかけに、その銭湯で働くこととなる。そして和彦は、その銭湯が閉店後の深夜、風呂場を「人を殺す場所」として貸し出していることを知る。そして同僚の松本は殺し屋であることが明らかになり…。

映画『メランコリック』公式サイトより
監督・脚本田中征爾
主演皆川暢二
公開日2019年8月3日
上映時間114分
映画『メランコリック』公式サイトより

真面目なのに何か可笑しくて、大爆笑ではないけど少し口角が上がるような、絶妙にシュールな作品です。

予告編よりも本編は少しコメディ強めな印象です!

調べてみたら、主演の皆川暢二さん、監督・脚本の田中征爾さん、松本役の磯崎 義知さんの3名でOne Gooseという映画製作チームだそうです。

ほかの作品も調べたのですが、公開作はこの1作のみ(※2022年11月現在時点)でした。

今後を楽しみにしたいと思います。

【感想】ズレた世界観ゆえの爽快感

以下、ネタバレを含みます

シュールで少し歪んだ、ポップな世界観が特徴の今作。大好きでした。

藤子・F・不二雄作品「気楽に殺ろうよ」との共通点

私は藤子・F・不二雄作品が大好きなのですが、短編の「気楽に殺ろうよ」を思い出しました。

あらすじは以下の通り。

ある朝、河口は郵便受けから新聞を取ろうとすると、突然背中を刃物で刺されたような凄まじい激痛を受ける。発作は5分程で収まるのだが、河口は今いる世界に違和感を覚えることになる。河口は受診した病院の医師とのやりとりの中で、世の中の価値観が自分のそれと全く異なっていることに気付き始める。

『気楽に殺ろうよ』wikipediaより

『気楽に殺ろうよ』にて、変わった価値観の1つに、食欲と性欲の価値観があります。

「種の保存と繁栄に必要不可欠な性欲は公益的性格を持つが故に罪深いものではなく、むしろ個体の生存にのみ必要不可欠である食欲の方が独善的性格を持ち、罪深く恥ずかしいことである」

また、殺人に関しては公認されていて、子供を1人作るごとに1人殺す権利を得るという世界。

同様に、メランコリックにおいても、殺人が公認されているとまではいかなくとも、現実世界ほど殺人という罪が重くない世界観のように感じました。

この現実世界との微妙なズレが、ある種のシュールさやポップさを生んで、あの爽やかなラストへと繋がったのだと思います。

「うだつが上がらない日々を過ごしてきた和彦が、やりがいを感じられる仕事に出会い、仲間に出会い、パートナーに出会い、葛藤しながらも成長していく物語」

というと、ありきたりな感じがしますが、それが繰り広げられる世界観のズレた感じが秀逸です。

ラストシーンが最高!

人生には何度か一生これが続けばいいのにっていう瞬間が訪れる。何もかもが完璧で、幸福で。この瞬間のために俺は生きてきたんだと、そう思える瞬間が、本当に何度か。そして、僕たちはまさしく、その瞬間のためだけに生きているんだと思う。

映画『メランコリック』より

今作、ラストシーンが最高です。

人生の中で感じる感情を、こんな風に綺麗に言語化してくれる映画って大好きです。

さくっと観れる上に、最後は自然と口角が上がってしまうような素敵な映画でした。

はな

One Gooseの次回作にも期待してます!

お読みいただきありがとうございました!

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