画像引用元：映画.com『Once ダブリンの街角で』ギャラリーより
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こんにちは、はな（@hanahackpq）です。
本記事では『Once ダブリンの街角で』のネタバレありレビューを書いていきます。
『Once ダブリンの街角で』は、『はじまりのうた』『シング・ストリート』のジョン・カーニー作品です！
今作をまだ観ていないという方も87分のとても観やすい音楽映画ですので、ぜひ観てみてください♪
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『Once ダブリンの街角で』あらすじ・キャスト
ダブリンのストリートで自作の歌を奏でる男の前に、ひとりの女が現れる。彼女のピアノにほれ込んだ男は、彼女のために曲を書き、2人のセッションは美しいハーモニーを奏でる。
映画.com『Once ダブリンの街角で』より
| 監督 | ジョン・カーニー |
| 主演 | グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ |
| 公開日 | 2007年11月03日 |
| 上映時間 | 87分 |
主演のグレン・ハンサードは、アイルランドのロックバンド The Framesのボーカルだそうです。
驚くべきことに、本作の監督ジョン・カーニーは1991年から1993年までThe Framesでベースを担当し、バンドのライブ映像や、ミュージックビデオを手掛けていたそうです…!!
元音楽家の映画監督という珍しい経歴を持つジョン・カーニーの作品には、音楽への愛が詰まっています。
音楽に溢れるこの世界で、音楽を中心に人間関係や人生が動いていく。
そんな、音楽好きにはたまらないストーリーを作ってくれる監督です。
ジョン・カーニー監督の『シング・ストリート』は「好きな子を振り向かせるために少年がバンドを組む」というところからはじまるストーリーだったけど、それは監督の経験を含む半自伝的なストーリーだったみたいだよ！
そうなんだ…!!! 『シング・ストリート』について調べたら、監督自身が「映画で自身のしたかったけど出来なかったことを表現した」と言っているみたい。彼の映画には、音楽へのまっすぐな愛と、叶えられなかった音楽家としての夢が詰まっているのかな。
THE初期ジョン・カーニー！他作品との共通点は？
今作、とにかく初期ジョン・カーニー!!!でした。
やっぱりジョン・カーニーの手掛ける音楽シーンは最高です!!!
今作は、台本やカメラワーク含む、作品の作りこみはとても粗削りであるように感じましたが、『はじまりのうた』『シング・ストリート』との共通点が多く、観ていて楽しくなりました。
それでは『はじまりのうた』『シング・ストリート』と今作の共通点をご紹介します！
1. 音楽を通じて繋がる絆
ジョン・カーニーの生み出す世界は、まさに音楽好きから見た世界そのもので、人と人を繋げるのは音楽なんですよね。
『はじまりのうた』『シング・ストリート』と同じく『Once ダブリンの街角で』も、音楽を愛する人同士が、音楽という唯一の共通点で繋がる物語です。
2. 男と女の間に決定的な恋愛関係は生まれない
私が『はじまりのうた』『Once ダブリンの街角で』で最も好きな点は、音楽を通じて繋がった男女の間に決定的な恋愛関係が生まれないということです。
音楽好きにとって音楽への愛は、自分の価値観の根底に横たわるような大きなものです。
『はじまりのうた』のグレタとダン、『Once ダブリンの街角で』の男と女は、そんな自分の根底を深く理解しあえるお互いの存在をとても大切に愛おしく思っています。
そんな2人の絆と愛は、恋愛という決定的な関係に踏み込まないからこそ永遠であり得る。
これって最高です。
また、『はじまりのうた』のグレタとダン、『Once ダブリンの街角で』の男と女、みな失恋をしたり、離婚をしたり、別居をしていたり、恋愛で傷付いている過去があります。
だからこそ、それぞれの間に恋愛関係が生まれた途端、音楽が繋げた絆の物語というよりも、新しい恋を見つけたという物語へと変わってしまいますよね。
そうならず、ただ音楽が繋げた永遠の絆、愛の物語であるからこそ、こんなにも『はじまりのうた』『Once ダブリンの街角で』が愛おしいです。
『はじまりのうた』は私のベストムービーであり、映画を好きになったきっかけの一つでもあります。
3. 街に溶け込む音楽やミュージシャン
『シング・ストリート』『はじまりのうた』『Once ダブリンの街角で』どの作品でも主人公が街中で演奏をするシーンが印象的です。
街中に溶け込む音楽やミュージシャンたちが、世界をとても美しく表現してくれます。
まとめ：キャラクターは好きになれませんでしたが…
私は正直『Once ダブリンの街角で』のキャラクターをあまり好きにはなれませんでした。
「男」が掃除機修理の仕事をしていると知り、次の日にガラガラと掃除機を引きずってくる「女」の飄々とした変人っぷりには痛さを感じてしまったし、まだよく知らない「女」を「寂しいから」という理由で家に泊めようとする「男」は、あまりに普通で、魅力的とは思えなかったためです。
だけど、ジョン・カーニーのその後の作品を知っているからこそ、今作にダイヤの原石感を感じ「うわ～！ここもあそこもジョン・カーニーだ～！最高！」と愛を感じてしまいました。
逆に『はじまりのうた』も『シング・ストリート』も観たことがない方が、今作をどう評価するのかが知りたいです…
最後までお読みいただきありがとうございました！
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それでは早速、あらすじ・キャストからご紹介します！