画像引用元:映画『ドライブ・マイ・カー』公式Twitterより
こんにちは、はな(@hanahackpq)です。
この記事では、2021年8月20日に公開の映画『ドライブ・マイ・カー』の感想をネタバレありでご紹介します。
カンヌ国際映画祭脚本賞、その他にもいろいろな賞を受賞している作品ということもあり、ずっと気になっていたのですが、再上映でようやく鑑賞できました!
それでは映画『ドライブ・マイ・カー』の作品情報と感想を紹介します!
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『ドライブ・マイ・カー』あらすじ・キャスト
舞台俳優であり演出家の家福は、愛する妻の音と満ち足りた日々を送っていた。しかし、音は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう――。2年後、広島での演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。さらに、かつて音から紹介された俳優・高槻の姿をオーディションで見つけるが…。喪失感と“打ち明けられることのなかった秘密”に苛まれてきた家福。みさきと過ごし、お互いの過去を明かすなかで、家福はそれまで目を背けてきたあることに気づかされていく。
映画『ドライブ・マイ・カー』公式ホームページより
人を愛する痛みと尊さ、信じることの難しさと強さ、生きることの苦しさと美しさ。最愛の妻を失った男が葛藤の果てに辿りつく先とは――。登場人物が再生へと向かう姿が観る者の魂を震わせる圧巻のラスト20分。誰しもの人生に寄り添う、新たなる傑作が誕生した。
監督 | 濱口竜介 |
主演 | 西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいか |
公開日 | 2021年8月20日 |
上映時間 | 179分 |
今作、キャスト全員が映画の村上春樹の世界観に溶け込んでいて、本当に素敵でした。
私は前知識を入れずに観に行き、途中まで今作はサスペンスだと思っていたので、「これってサスペンスじゃないんだ…!」と驚くところも含めて良い映画体験をさせてもらいました。
感想:今作の良かった点3つ
今作、本当に本当に、本当によかったです。
最近の邦画は、繊細に美しく、人間の心や人生を描いた作品、つまり邦画の強みを活かした作品がとても多いように感じます。
今作はあまりにも複雑で、私の語彙力では到底説明しきれないので “感じたこと” を中心に感想を書いていこうと思います。
説明に関しては、おまけの夜柿沼さんの動画が最高だったので、是非見てください。
今作は、「なんかよく分からないけど最高だった」という状態から、考察を見て理解を深める過程も含め、映画体験として最高です。
それでは、今作の良かった点を3つにまとめてご紹介します。
1. 映像や音の美しさ
まず、今作は始まりから終わりまで全ての映像が美しかったです。
映像制作に関して無知な私でも感じるくらいの無駄のなさと繊細さ。
私は音楽が好きなので、普段は映画で音楽が流れ始めると心が弾むのですが、今作に関しては、音楽はほとんど流れなくて、その静けさがすごく気持ち良かったです。
もちろん、そんな静けさの中でほんとに時折流れる音楽も心地が良い。
そして何より、物語終盤のキーーンとした無音の演出がすごく美しかったです。
2. 構成の緻密さ
脚本の構成に関しては、前述したおまけの夜の解説動画をぜひ観ていただきたいのですが、今作はとにかく構成が緻密です。
劇中劇である「ワーニャ伯父さん」と映画内の現実世界がリンクする構造に痺れました。
そして、ワーニャ伯父さんに出てくる言葉たちが心に刺さって、いろんな場面で泣きました。
特に最後の、劇中劇での手話のセリフのシーンは、涙がぽたぽた止まらなかったです。
3. 映画のメッセージ
自分が愛した妻の姿と、他の男性との浮気を繰り返す妻、矛盾した二面性の根本にはきっと自分の知らない「何か」があるはずだ、と考え、その事実を見ないようをしていた主人公家福。
こういったテーマを持つ映画の多くが、その「何か」を見つける物語であると思います。
だけど今作は、そんな「何か」は存在しないと言う。
そのシーンで心がもう全部持っていかれました。
自分が愛した妻の姿と、他の男性との浮気を繰り返す妻。人間はそもそも矛盾した生き物であるので、矛盾しているように見えても、そのどちらもが真実。
それが苦しいことであったとしても、私たちは受け入れていかなくてはいけないということが今作のメッセージでした。
本当にそうですよね、人生の映画です。
まとめ:一生大切にしたい傑作
今作には無駄が一切ないので、3時間を一瞬に感じました。
この映画の持つメッセージや美しさのすべてを言葉にしようとすればするほど、陳腐な表現しか出来ない自分に歯がゆくなります。
一生大切にしたい傑作に出会えて、すごくうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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今作のひとこと感想♪脚本も世界観もすべてが最高!私の邦画ベストムービーになりました!